
秋めいてきたなと思ったらもう寒いですね^^;涼しいような寒いようなよくわからない気温が続いていますが、風邪には気を付けて過ごしましょうね!
さて、前々から気になっていた「Stray(ストレイ)」というゲームがセール中だったので、これを機にswitch版をダウンロードしてクリアしました!猫大好きな自分としては猫が主人公というだけで興味津々だったのですが、加えて「迷い込んだ世界の真相を解き明かしていく」という謎解き要素がある点にも惹かれていたのです。今日はそのクリアレビューを書いていきます。
※ネタバレありなのでご注意ください!
※人によっては一部グロテスクに感じるスクショもあるので、その点はご注意ください!
猫ならではのアクション
猫が主人公ということで、その設定を存分に活かしたアクションが楽しかったです。
ニャーと鳴く

「ニャーと鳴くにはⒶを押す」←このチュートリアルの文言がすでにかわいい(笑)
チュートリアルの場では、ニャーと鳴くと周りの猫たちが近寄ってきてくれて嬉しかったです。

他にも、ニャーと鳴くと敵を誘き出せたり、人の気を散らせたりするときにも使うので、ストーリーを進める上で役に立ちました。

爪とぎ
猫には爪とぎが必須ですよね。プレイ中、特定の場所で爪とぎをすることができますよ!

人の家のカーペットや壁などで勝手に(笑)爪とぎすることができるのですが、中には爪とぎで隠し場所を発見できたり、ドアを開けてもらえる場面もあります。




あらゆる場所を移動可能
猫しか進めないような場所も自由に移動できるのが本作の醍醐味の1つ。
例えばこんな細い棒の上に立つこともできますし、

木の上に乗ることもできますし、

ダクトの中に入ることもできますし、
こんな高い場所にあるパイプの上を歩くこともできます。
レーダーを避けるためにパイプや窓を乗りついで進んだり、時には段ボールの中に隠れて人に運んでもらう必要のある場面もあって、猫だからできる解決方法を実践できるのが面白かったです!



また、街には猫に乗ってくれと言わんばかりに各所にバケツのゴンドラのようなものが設置されており、一部移動のショートカットができるのも助かりました。

あと、ドラム缶に入って転がすこともできます!ドラム缶を動かして足場にしたり、それでレーダーをくぐり抜けたりもできます。

攻撃も可能
ストーリーの中盤くらいで、敵であるZURKを粉々にできるディフラクサーを相棒のドローンであるB-12に取り付けてもらい、ZURKに攻撃できるようになります!

ただ注意点は一定時間しか使用できず、使いすぎるとオーバーヒートしてしまい、一定時間使用不可になってしまうこと。そして使い慣れるまで少し時間がかかるので、どのくらい使ったらオーバーヒートしてしまうのか、オーバーヒートしてから使用可能になるまでのクールタイムがどのくらいなのかは早めに把握しておきましょう。(基本的にはオーバーヒートさせないように調整しながら使うことが一番大切です。)
私は慣れないままZURKの大軍を相手にしてしまい、
- 「くらえーー!」と勢いのまま攻撃

- 速攻でオーバーヒートになりZURKに絡みつかれる

- お陀仏

となってしまったので(´;ω;`)(猫さん、へたくそなプレイヤーでごめん(笑))
いざZURKに絡みつかれてもⒶ連打で振りほどけますが、絡みつかれる数が多くなると限界がくるので、もしオーバーヒートしてしまったら走って逃げることをおすすめします。
寝る
特定の場所で寝ることができます!このゲームはもともとHPという設定がないので、体力が回復するわけでもなければ寝たら何かもらえるわけでもないのですが、ただかわいい猫が見られる、それだけでご褒美ですよね^^


サブコンテンツもあり
ちょっとしたやりこみ要素として、サブコンテンツもあります。
楽譜集め
チャプター4「スラム」で集めることができ、全部で8個あります。集めた楽譜はギター演奏家のMorusqueに渡すと、その場で演奏してくれますよ。

バッジ集め
特定のチャプターで特定の条件を達成すると、バッジを入手できます(1つだけストーリー進行で自動的に入手できます)。


獲得したバッジは、猫の装着ボディに着けることができますよ。


メモリー集め
相棒のB-12は最初は一部記憶を失っている状態です。しかしストーリーを進める中で、その記憶である「メモリー」を集めることができます。



ストーリー進行で自動的に入手できるものもありますが、自力で見つけなければいけないメモリーの数の方が多いです。集めなくてもストーリーは理解できますが、集めた方がストーリーをもっと楽しむことができるので、すべて集めることをおすすめします。集め方もそんなに難しくなく、ストーリーを進めるついでにできるレベルなので、頑張りましょう!


全部集めると、装着ボディの色がレインボーになりますよ!

トロフィー集め
100回ニャーと鳴くことが条件の「おしゃべり猫」や、ロボットに5回すりすりすることが条件の「猫の親友」など、様々なトロフィーが存在します。実は前述した爪とぎにもトロフィーがあり、すべての爪とぎスポットで爪とぎをすると、「なわばり」のトロフィーを獲得できますよ。このゲームはそれぞれのチャプターをクリアすると、そのあと各チャプターを選択して再プレイすることができるので、やり込み要素としてトロコンを狙うのも良いですね!
ストーリー
冒頭:仲間からはぐれ、猫の孤独な冒険が始まる
ある日、猫たちは草木で生い茂った建物を散歩していました。しかしその道中、パイプに飛び移るときに1匹の猫が足を踏み外して奈落の底に落ちてしまいます。


落ちた先のサイバーシティから地上に脱出するために、衰退した町やネオン街などを進み、世界の謎を解くことになる、というのがざっくりとしたストーリーの概要です。
世界観:ダークなサイバーシティの魅力
まず、想像以上にダークな世界観でびっくりしました。最初に訪れる「デッドシティ」からめちゃくちゃ暗いし、変な生き物に追われるしで少し怖かったです(゚Д゚)



そして逃げこんだ家の中で、B-12というドローンに出会います。


このB-12は本当に優秀で、ロックの解除や翻訳・通訳、ライト、攻撃など何でもできます。



猫とも会話ができているということは猫語も話せるってことですよね?もしくは脳内に直接話しかけるタイプ?どちらにしても凄すぎる!本格的に冒険が始まる前に仲間になってくれてよかったと思いました。
その後住民のロボットたちとも出会い、色々調べるうちに、
- 猫が元々いた所は「アウトサイド」と呼ばれていること
- アウトサイドにつながる上階のエレベーターは停止していること
- 猫やB-12と同じようにアウトサイドを目指す人たち(アウトサイダー)が他にもいること
を知ります。
そのアウトサイダーたちと協力し、猫たちは上層を目指すことになります。
ちなみにこのゲームの世界では人間は遥か昔に滅亡してしまったため、住民はみんなロボットです。
街の上空には金属製の屋根があり、アウトサイドとの間を隔てています。光が一切入ってこないので、街が暗いのは当たり前ですね。


街でロボットたちとも交流ができて少し気持ちが和らいだのですが、上層を目指すために先に進めば進むほど、どんどんステージがグロテスクになっていきます。


途中でB-12が猫を守るためにエネルギーを使いすぎて動けなくなり、そのB-12を猫が咥えて逃げるという熱い展開もありましたよ!


解き明かされる謎:ZURK誕生の真実とB-12の正体
そして話が進んでいくと、少しずつ世界の謎が明らかになっていきます。
ZURKはどこから生まれた?
ごみのリサイクルをしている「NECOコーポレーション」という会社が登場します。


しかしそこの管理が杜撰だったせいで、上層のごみがスラム中にあふれだしてしまいました。そしてそれを解決するために開発されたバクテリアが、ZURKというわけです。




ですがそのZURKは制御不能となり、金属製品も食べるようになりました。だからロボットたちはZURKに襲われるようになってしまったのです。NECOコーポレーション、害悪な会社ですよね…。

ZURK、遠くから単体で見る分にはキモカワくらいにしか思っていなかったのですが、集団で集まってくると気持ち悪いんですよね…。しかも体に引っ付いて攻撃してくるので、ヒルみたいだなと思いさらに気持ち悪くなりました…。またドアップで見ると結構サイズが大きいんですよ。そしてブヨブヨしている…。

B-12の正体
B-12は元人間でした!最初に出会ったときに「私はある科学者の元で働いていた」と言っていましたが、なんとその科学者本人がB-12だったのです。科学者は病気で、コンピューターに自分自身をアップロードしたとのこと。




今住んでいるロボットたちの中にも、科学者と同じように元人間というロボットもいるかもしれませんね。
協力者たちとの出会い:猫とロボットの絆が生まれる瞬間
協力者であるアウトサイダーたちはみんな個性的で優しい人たちでした!



Clementineは敵のひきつけと閉じ込めという、1人2役を猫に任せてきたので、その時だけは「ひどい!」と思いました(笑)

ひきつけるのは頑張るから、せめて閉じ込めるのはやってよ!って言いたかったです(笑)
でも最後は自分をおとりにして猫を逃がしてくれます。




「一瞬悪く思ってごめん、ありがとう…(´;ω;`)」という気持ちでその場を後にしました。
最終章:B-12との別れ、そしてアウトサイドへ
とうとう最終章に突入です。コントロールルームがあるエリアにたどり着くと、そこには従業員ロボットがいました。


住民たちと違ってみんなテンプレの内容しか話さないので、完全にお仕事用のロボットみたいですね。
外に出る扉も見つけたのですが、残念ながらロックされているということ。やっぱりコントロールルームでシステムをいじるしかなさそうです。

コントロールルームに入ると、そこには誰もいませんでした。B-12の話によると、以前はここで嫌な奴らが街全体を支配していたようです。どの時代も、上層にいる人たちはろくでもないということですね(偏見)。




このコントロールルームの窓を覗くと、確かに下界が一望できましたよ。

そして色んな装置を調べるうちに、街中央のコントロールシステムの機能をオフにすると、外の世界に行けることがわかります。しかしそのシステムの上書をすると、B-12が壊れる可能性があるとのこと…。


「じゃあ別の方法を探そうよ!」と言いたかったのですが、B-12はたとえ壊れても猫をアウトサイドに連れていくという強い決断をしていました。



そのあと、B-12は猫に最後の別れの挨拶を済ませます(´;ω;`)


役目を果たしたB-12は完全にエネルギーが切れ、地面に転がり落ちます。

猫はそんなB-12に優しく頬ずりをし、身体を寄せて目を閉じます…。

ここの映像、猫は一切しゃべらないけれど、猫の仕草から寂しさやB-12に対する感謝の気持ちが伝わってきて、胸にグッときました(´;ω;`)
そしてB-12のおかげで、街の上空にあった金属製の屋根が開け、真っ暗だった下界に日の光が差し込みます。


強い光に弱いZURKは、この日の光に当たり消滅していくシーンもありました。

改めて窓から外を覗いてみたのですが、まぶしい光が差し込んでいましたよ!


その後、外に通じる扉が開いたので、そこからとうとう外(アウトサイド)に出ることができました。


エンディングムービーの最後の最後に、左にある機械が起動するシーンがありました。

その後すぐスタッフロールに移ってしまうのでこれが何であるのか明確に表現されていないのですが、もしかしたら、街のシステムの上書きに成功したB-12がまだ生きていることを示していたのかもしれませんね!
また、アウトサイドに戻った猫が序盤で一緒にいた猫たちと再会できたのかもわかりません。しかしこのあえて曖昧にされた部分が、クリア時に美しい余韻を感じさせてくれたのだと思いました!
おまけ:個人的にお気に入りのシーンを紹介
いろんなタイプの個性的なロボットたちとたくさん交流できるのも面白かったです。









また各所を翻訳すると、人間が生きていた時代のことや現代の問題についてなど結構重要なことが書かれており、本作の世界観への理解をさらに深めることができました。




まとめ:猫好きはもちろん、物語好きにもおすすめ!
猫がひどい目に遭う描写がないのが良かったです!敵から攻撃されることはありますが、血が出たり、痛めつけられたりする描写もありません。
また、猫は一切しゃべらない・翻訳もされない点も現実的な設定でよかったです。(実は、動物がしゃべる作品はあまり得意ではないんです…。)毛づくろいをして気持ちを落ち着かせたり、ゆっくりまばたきをするなど猫の動きや反応がかなりリアルに再現されていたので、その仕草や表情から感情を推測することができました。無駄な説明を省いた演出が本当に巧みで、「猫であること」そのものがこのゲームの魅力でした!猫好きはもちろん、物語性のあるゲームを探している人にも強くおすすめしたいです!気になった方は是非プレイしてみてください🐱